『大人のおしゃれ手帖 4月号』こぼれ話②

大人のおしゃれ手帖 4月号』(宝島社)こぼれ話第二弾は、
「福島、3度目の春」でお話をうかがった、in-kyo の長谷川ちえさん

初めての出会いをさかのぼると、やっぱり10~15年前になるでしょうか。
某女性誌で、ちえさんの旅エッセイの連載を担当させていただき、
京都、鹿児島、沖縄にもご一緒したかしら、、、
そういえば、30歳すぎてコーヒーデビューしたのも、
ちえさんとの取材がきっかけでした、、、!

そんなちえさんが福島に移住したのは、2年前のこと。
ご結婚されて、お店も移転するとうかがって、ごあいさつしにいって、
福島にも遊びにいきますね、といったまま時はたち、、、。
ようやく訪ねる機会に恵まれました。

移住先でちえさんがどんなふうに暮らしているか、
あたらしい店はどんな佇まいなのか、
やはり気になる放射能のこと、、、。

質問したことにひとつひとつ、ゆっくり丁寧に答えてくださる姿は、
それまでわたしが知っていたちえさんとは明らかに違っていて、
しっかりと地に足がつきながらも、軽やかさが格段に増したようでした。
パートナーの方とのあたらしい暮らしが、
確実に積み重ねられていることを感じます。

その様子は誌面でみていただくとして、、、
何より心に残ったのは、じっくりうかがった農家さんのお話。

野菜作りのこと、販売のしかた、お客さんとのコミュニケーション、
線量をどうやって測っているのか、放射能とどう向き合っているか、
これからどうしていきたいか、
ちえさんはどう考えているか、実際にどうしているか。

福島に住んでいる方からすれば、どうしたって放射能について考えざるを得ませんが、
食に関していえば、放射能に限らずとも、添加物やら、遺伝子組み替えやら、
実は気になることがたくさん! あります。

たとえどこで暮らしていたとしても、よく知り、感じて、
とにかく自分で考えることを放棄しないことが、
これからの時代に生きるわたしたちには、ますます大切になります。
今回お会いした福島の方々の態度を見習いたいし、
まったく他人事ではないのだと、再確認しました。

もうすぐ震災から丸7年となりますが、
今まで以上にしっかりと両目をあいて、ものごとを見る・聞く・感じる、
ということをしていきたいです。

福島・三春はしだれ桜がとても有名で、
例年、4/20前後が見ごろだそう。
笑顔のちえさんをぜひ、訪れてみてくださいね!